「こんなに利益が出たのに、手元に残るお金はわずか」
経営者なら、誰しも一度はこう思うはずです。だからといって、小手先の節税に躍起になってはいけません。会社のお金を1円でも多く残し、そのお金を会社の投資にまわし、会社をより成長させる。それこそが経営者の仕事です。
本連載は、「1円でも多く会社と社長個人にお金を残す方法」を学ぶものです。著者は、財務コンサルタントの長谷川桂介氏と公認会計士・税理士の黒瀧泰介氏です。インボイス制度、各種法律に完全対応の『今日もガッチリ資産防衛――1円でも多く「会社と社長個人」にお金を残す方法』の著者でもあります。経営者の超リアルなお金の悩みに対し、あますところなく解決策を提示した1冊になっています。

【完全合法】会社の「外」にお金を貯めるすごい方法Photo: Adobe Stock

会社の「外」にお金を貯める方法

「簿外資産」と呼ばれる資産をご存じでしょうか。いかにも怪しい響きの言葉ですが、れっきとした合法の資産です。会計帳簿の外に資産を貯めておくことから、簿外資産と呼ばれています。

 不況や売上不振、そしてコロナ禍のような予測不能な事態で大きな赤字が出てしまったときに、簿外資産があると、それを利益に換えることができます。なかなか内部留保を貯めておけない中小企業にとっては心強い味方です。

 本日は、簿外資産として人気がある「トレーラーハウス投資」をご紹介します。

 トレーラーハウス投資とは、トレーラーハウスを購入し、「トレーラーホテル」というホテル事業に提供して、収益を得る仕組みです。人気の理由は、

・1口500万円台と、取り組みやすい
・固定賃料や買い取り制度によって、収益が安定している
・固定資産税が不要

といったところにあります。2020年ごろから急速な伸びを見せている投資です。

 具体的にはどのような節税メリットがあるかを見ていきましょう。トレーラーハウスは、「被けん引車」にあたり、法定耐用年数が4年と定められています。減価償却の定率法に則ると、償却率は、

1年目:50%
2年目:25%
3年目:12・5%
4年目:12・5%

このように推移します。2年目までに車両金額の75%を償却できるのです。続いて、具体的なメリットと注意点についてお話しします。