「もう疲れすぎて家事なんてイヤ」「料理がめんどくさすぎて死にそう」──そんな悩める人たちにおすすめなのが「はじめて楽しく料理ができた!」「プロの味に救われた!」「もう献立に迷わない!」と絶賛されている『厨房から台所へ』と志麻さん初の著書『志麻さんのプレミアムな作りおき』だ。特に『厨房から台所へ』は新聞書評で東大教授が絶賛。志麻さんの手にかかると、冷蔵庫にある食材が、ふだん食べられないプロのレシピに大変身。まさに魔法使いだ。これさえ覚えておけば、平日多忙なお父さんお母さんも、尊敬の眼差しを浴びるかもしれない。3時間で15品以上作るという志麻さん。今回は「涙が止まらなかった」と話題の『厨房から台所へ』から、みんな大好き「じゃがいものピュレの肉巻き」の魅力について志麻さんが紹介する。(レシピ撮影:三木麻奈/著者撮影:難波雄史 初出:2019年7月19日付け記事を一部修正し再掲載したものです)

【伝説の家政婦・志麻さんが公開】おとなも子どもも、大・大・大好き! 超・人気レシピ「じゃがいものピュレの肉巻き」のチャーミングなところとは?【書籍オンライン編集部セレクション】

フランス人から学んだこと

 レストランの料理ではなく、家庭料理をつくりたかった私は、家政婦という仕事に巡り合えて本当によかったと思っています。

 家族や友人と気兼ねなく食べる楽しさは、レストランとはまた一味違うおいしさをもたらしてくれるものです。

 フランス料理を通じてフランス人から教わったことは、料理の技術だけではなく、食事を楽しむことや、つくることを楽しむということでした。

 調理師時代、がむしゃらに働いていた私は、家庭を持ったり子育てをするなんて想像すらできませんでした。

お客様から学んだこと

 家政婦の仕事でうかがってきたお宅は、ほとんどが共働きでお子様がいらっしゃいます。

 実際にお客様の多くは保育園に子どもを預け、夕方ぎりぎりまで仕事をして、食事の準備をする時間がなかなか取れない方がとても多いです。

 私も自分自身に子どもができ、仕事と子育てを両立していくことがどんなに大変か身をもって知ることができました。

 お客様からはいろんなリクエストを受けますが、離乳食やお子様の他の料理を頼まれることもよくあります。

 離乳食に対しての考え方は家庭によって様々なので、どんな風につくったらいいかは、お客様の要望をよく聞いてからつくるようにしています。

 お子様によって好き嫌いやかたさの好み、味付けの濃さなど、いろいろな場合があるからですが、私が気をつけているのは、なるべく大人も同じものを食べれるようにするということです。

おとなも子どもも大好き!「じゃがいもピュレの肉巻き」の魅力とは?

 フランスの離乳食は、おかゆではなく野菜や果物のピュレですが、野菜のピュレは塩分が薄くてもおいしく食べられるものが多く、子どもは離乳食として、おとなは肉や魚のつけ合わせとして同じものを食べることができます。

 同じテーブルにつき、同じものを「おいしいね」と言って食べることは子どもにとってとてもいいことだと思います。

 フランス料理には、このピュレに合わせる料理はたくさんありますが、もちろん和風の味付けだって合うものはたくさんあります。

『厨房から台所へ』で紹介した「じゃがいものピュレの肉巻き」も、ピュレはお子様の離乳食にもなりますし、肉巻きはおとなのおかずになります。

伝説の家政婦・志麻さんの人気レシピ「じゃがいものピュレの肉巻き」

 野菜の冷凍もできますし、スープのベースやパンケーキやクッキーに入れたり、マヨネーズを足してやわらかいポテトサラダ風にしてもいいかもしれません。

 本書に作り方とコツを詳細に書いてみました。この週末、ぜひ家族みんなでつくってみてください。