米国の企業はESG(環境・社会・企業統治)に関連した職務での人材採用を減らしている。財務責任者がコストの見直しやリターン向上を迫られていることなどが背景にある。企業でESGを担当する職務への着任回数と同職務からの離任回数を比べると、2023年は離任回数が着任回数を上回る月が半分を占め、数年来のトレンドが逆転した。雇用関連データを提供するライブ・データ・テクノロジーズによると、23年12月は離任回数は3071で、着任回数は2897だった。ライブ・データは米企業でのESG担当職の現・元経験者36万人以上を対象にデータを集計した。着任回数は、会社に新たに採用された人がいたか、あるいは社内でESG担当職に異動した人がいたこと示す。離任回数は、退職したかどうかにかかわらず、ESG担当職から離れた人がいたことを示す。
米企業のESG人材、採用ブームに陰り
コスト削減やリターン向上に重点を置く傾向が強まっている
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