米航空機大手ボーイングが危機対応に追われる中で、欧州エアバスがライバルの引き離しにかかっている。業界を長年支配してきた2社の独占体制が崩れる可能性もある。  エアバスは2023年の航空機受注が過去最高に達した。受注残の消化にかかる期間は10年以上と、過去最長となっている。15日には、納入機数を引き上げる計画とともに、生産ペースが26年に過去最高に達するとの見通しを示した。  昨年の売上高は654億ユーロ(10兆6000億円)で、前年比11%増加した。  一方、ボーイングはこの5年間で2度目となる重大な危機に直面している。