ジョー・バイデン米大統領は、欧州の同盟諸国に寄り添い続けると約束することで、ドナルド・トランプ前大統領との違いを鮮明にしようと努めている。恐らくバイデン氏は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を支える同国メディアの歓喜の叫びをまだ耳にしていないのだろう。ロシアのメディアは、バイデン政権が液化天然ガス(LNG)の新規輸出プロジェクトに対する認可手続きを一時停止したことを、欧州に対する米国の裏切り行為だとして歓迎している。米エネルギー省が先月、新規のLNG輸出プロジェクトの認可を一時停止したことを受け、ロシア紙プラウダは、「今やロシアではなく、米国がドイツをひざまずかせたがっている」と満足げに伝えた。同紙は、ドイツには他に選択肢がないため、最終的に再びロシアから天然ガスを購入せざるを得なくなるだろうと報じた。その予想は正しいかもしれない。