米国は最先端の極超音速ミサイル技術に関して主要ライバルに何年も後れを取っている。シリコンバレーは米軍が追いつくための支援に照準を合わせている。ベンチャー投資会社は、業務用ソフトウエアサービスやソーシャルメディア・アプリを開発するスタートアップ企業を支援することで知られるが、最近は極超音速兵器の技術開発に何億ドルも資金を振り向けている。米軍はこの種の兵器を装備したい考えだが、長年の試行錯誤が成果に結びついていない。中国とロシアはすでに戦場で使う準備を整えているのに対し、米国はまだその段階にない。シリコンバレーの投資家や新興企業は、この溝を埋めるのに一役買いたいと考えている。シリコンバレーは最近、防衛産業に熱意を見せているが、極超音速競争への参入は最も野心的な例の一つだ。ベンチャー投資会社は過去数十年、高くつくハードウエア開発への資金提供をおおむね避けるとともに、米軍への技術応用の多くに関与してこなかった。必要な初期費用が安く、早くリターンが得られる技術を優先してきた。