イゴール・リスキ氏は、ウクライナの割れた窓ガラスを取り替えたいと思っている。ロシアの大規模侵攻から2年がたったウクライナにはガラスの破片が散乱しており、ロシアの攻撃でさらに窓ガラスが吹き飛ばされる状況が延々と続いている。ウクライナには窓ガラスを取り替える役目を果たせる稼働中の窓ガラス工場がない。その代わりとして、同国は板ガラスを輸入しなければならない。調達先にはロシアの同盟国ベラルーシが含まれている。幾つかの企業の株式を保有するウクライナ人投資家のリスキ氏は、およそ2億4000万ドル(約360億円)の費用をかけてキーウ(キエフ)近郊にガラス工場を建設することを目指している。同氏は欧州の機器供給業者を確保しつつあり、自身はこの事業に約8000万ドルを投資する用意があると述べているが、残りの資金調達で逆風に直面している。銀行が戦時中の融資に不安を抱いているからだ。