「『いきなり! ステーキ』の対義語は何?」に対する秀逸すぎる名言は…
そう語るのは、これまでX(旧Twitter)上で8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題し、累計で200万以上の回答を見てきた「坊主」氏だ。いまや空前の「大喜利ブーム」。大喜利のように「斜め上の発想を出す」というスキルは、「面接での一言」「LINEでのうまい返し」「意中の相手を口説く言葉」「新企画のアイデア」などに使える“万能スキル”でもある。そんな大喜利について、世界で初めて思考法をまとめた話題の著書『大喜利の考え方』では、「どうすれば面白い発想が出てくるのか」「どんな角度で物事を見ればいいのか」などを超わかりやすく伝えてくれている。まさに「面白い人の頭の中」が丸わかり。そこで、この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、大喜利的な思考法を詳しく解説する。(構成/種岡 健)
「対義語」を考えてみる
私がよく出すお題に、「対義語選手権」というものがあります。
対義語というのは「過去」と「未来」、「攻め」と「守り」のように、相対する言葉です。
この発想法は、かなり使えます。
まずはお題で練習してみましょう。
〈お題〉
「『いきなり! ステーキ』の対義語」選手権
このお題はかなり好評で、1000~2000個の回答が来ます。
私の大喜利では、平均が500個くらいの回答数なので、おそらく考えやすいお題なのでしょう。
「いきなり」の対義語は、「いまさら」「満を持して」など、辞書を見れば出てくるでしょう。
そして、「ステーキ」も、「焼いていないからユッケ」「肉ではないからサラダ」というように、考えなくても出てきます。
それらを組み合わせると、
「いまさらユッケ」
「満を持してサラダ」
となります。これでも十分に回答となりえますね。
ちなみに、このお題でもっとも秀逸な回答だったのが、
〈最優秀賞〉
まだ牛
でした。
幼稚園児が何も考えずに純粋な回答をしたような感じがあります。
ほっこりします。ひねくれていない。
あまり長く説明せずに、たった三文字に集約している点もポイントが高いです。
このお題では「対義語」というルールにしていましたが、そうではない場面でも、
「この対義語はなんだろう?」
という目線で考えてみると、いい回答が出てきます。
ぜひ、発想法のひとつとして取り入れてみてください。
(本稿は、『大喜利の考え方』から一部抜粋した内容です。)
日本一の大喜利アカウント
X(旧Twitter)は、2024年1月現在で190万フォロワーを突破。元々、「2ちゃんねる」が大好きで、「匿名で面白い回答をする人がたくさんいる!」ということに衝撃を受け、Xでお題を出し続ける。これまで8年間365日、毎日欠かさず大喜利のお題を出題。累計で2万以上のお題を出し、数百万以上の回答を見てきた。昼は僧侶として働く、正真正銘の「お坊さん」でもある。また、都内に「虚無僧バー」「スジャータ」というBARを2軒経営しており、誰でも1日店長ができる店として、さまざまな有名人やインフルエンサーなどに店長を任せている。BARの名前の由来も仏教からとられている。『大喜利の考え方』(ダイヤモンド社)が初の著書。