ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が実施した世論調査によると、米有権者は国境警備の強化と、長期にわたり不法滞在している移民に市民権取得への道を開くことの双方を支持している。つまり議会の放棄した超党派法案の成立を、有権者は望んでいるようだ。何十年もの間、「アメとムチ」の政策を組み合わせることが超党派の移民制度改革への取り組みの土台となってきたが、これまで何度も成立せずに終わっている。今や不法入国者が記録的な水準に達する中、共和党と民主党はこの枠組みを放棄し、まずメキシコ国境を巡る措置を見直そうとしている。先月、超党派の上院議員グループは、国境警備法案の交渉に臨んだ。この法案には国境での亡命申請の厳格化や、不法越境者が1日4000人を超えた場合、政府に国境を「閉鎖」させる権限を付与することなどが盛り込まれていた。共和党はこの法案への合意を、ウクライナへの経済支援を支持する条件としていた。だが共和党の大統領候補指名が確実視されるドナルド・トランプ前大統領が法案の内容が不十分だと反対したことを受けて、合意に背を向けた。
米有権者、消えた移民法案の成立望む=WSJ調査
移民問題を最重要課題とする有権者の割合は20%に上昇、経済など他のどの争点よりも上位に
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