一般的な磁気部品を製造する中国企業が米国のブラックリストに掲載されたことで、米国向けの高級車数千台の輸出が滞っている。米国の貿易政策がグローバル・サプライチェーン(供給網)に甚大な影響を与えていることが浮き彫りとなった。この小さな部品は、自動車やコンピューターをネットワークに接続するために使われるLANトランスで、ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が欧州とメキシコから米国に輸出する自動車の制御システム内で使用されていた。事情に詳しい人物によると、これは中国の通信用変圧器メーカー、四川経緯達科技が製造したものだった。米国土安全保障省は昨年12月、中国での強制労働に関与した疑いで同社を禁輸対象の「エンティティーリスト」に加えていた。
中国製部品の禁輸、高級車市場かく乱
強制労働への関与が疑われる中国企業の部品が米国の禁輸対象となり、高級車の米国向け輸出が滞っている
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