(3)偏差値は模試の受験者層によって大きく異なる
市販の本や塾からの資料を見て、「この学校の偏差値、この本では62となっているけれど、塾からの資料では52となっている。どちらが本当なのだろう?」と疑問に思ったことはないでしょうか。
答えは「どちらも本当」です。偏差値は、受けた人たちの中での自分の位置づけですから、模試によって全く違う数値が出ます。
極端な例を挙げると、同時期に受けたサピックスオープンでは偏差値40、首都圏模試は偏差値60というように大きく違っていても、それはあたりまえのことなのです。サピックスオープンは学力上位層が受験して、首都圏模試は幅広い学力層の子が受験する傾向にあるからです
(実際には、SAPIXのテストを受ける層が首都圏模試を受けることは、ほとんどありません)。
さらに言うと、首都圏模試の偏差値から20を引くとSAPIX偏差値になるといった数字操作も、意味がありません。受ける模試が異なれば受験者層も異なりますから、異なる模試の偏差値を比べても意味がないのです。