様々な理由を挙げて「悔しくない」という人に対して、「それは単なる負け惜しみだ」という意見があることについて先に触れた。この「負け惜しみだ」という指摘には、当たっている部分もあると思うが、個人的には「まあまあ、本人が悔しいと思っているならいいじゃないですか」という気持ちである。
負け惜しみを言うくらいの余地は残してあげたく、同国民に対してそれくらいの優しさ・寛容さを発揮してみたい。
※この立場も、「負け惜しみだ」と指摘する人がいてこそ成立するものなので、筆者だけいい格好をしようとしているわけではなく、要は「みんな不完全な人間同士仲良くやっていきましょうよ」といったところである。
「強み」は産業からカルチャーへ
日本人はプライドを捨てていない
それにしても、今回の調査を通して知ることができたのは、日本人の自国へのプライドの高さである。
思えば、一昔前のテレビを筆頭とした各メディアでは、日本の良さを再発見するコンテンツが人気を博するようになっていったし、近年世界の列強の中で産業立国として存在感を強く打ち出せなくなった代わりに、観光資源やマンガ・アニメ・ゲームなどのカルチャーが、「日本人が世界に誇れるもの」として感じられてきた。
まだプライドを失っていない日本は、これからも「経済大国として」の挑戦を続けていくのであろうと予想される。