それは産業政策で名をはせたこの国を象徴するような偉業だった。着工から2年足らずで、キャベツ畑の真ん中にあるサッカー場40個分ほどの敷地に86億ドル(約1兆2800億円)かけた半導体工場が完成した。半導体生産のハブとして日本の地位を高めることに躍起となる政府は、半導体受託生産で世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)に最大4760億円の補助金を出すことを決め、建設作業にあたる数千人の労働者を集めるのを支援した。TSMCの子会社「Japan Advanced Semiconductor Manufacturing(JASM)」が運営するこの工場は今年、計画通りに量産体制に入る予定だ。
TSMC半導体工場:米は遅れ、日本は計画通り
ハイテク投資に対する政府アプローチの違いが浮き彫りに
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