そのお金持ちは、クリスマスの頃にご家族と合流し、年が明けてもしばらくご家族そろって滞在されていました。
ご主人と奥さまはスイートルームでご一緒の滞在でしたが、小学生、中学生にあたる二人のお子さまそれぞれにもスイートルーム1室ずつをあてがわれたのです。
ご家族そろっての約2週間ほどの滞在だけでも、宿泊費は1500万円を下りません。
また、毎朝ご家族そろってロビーで朝食を摂られますが、そこでその日のプランを立てているようでした。
興味深かったのは、子どもたち自身にその日の予定を立てさせていたことで、わからないことがあると私たちスタッフに質問してきます。
メモの予定表を拝見させていただくと、行く場所や時間が列記されており、概算予算も書き添えられています。交通費や食事代などトータルでどれくらいかかるのか? という質問を何度もされましたが、驚いたことに、予算が足りないとわかると、お父さまに必要経費を交渉し、なぜそこへ行きたいのか、なぜそのお金がかかるのかをお子さま自ら説明するのです。
ボクが子どもの頃は、お金についてそれほどしっかり考えたことなんてありませんでしたし、社会人になってボーナスが手に入れば、「何を買おうかな?」と消費することしか考えていませんでした。
お金持ちが子どもたちにお金の教育をしている場面を他にも幾度かお見かけしましたが、お金持ちの教育にはいくつかの特徴がありました。