「大谷翔平効果」は10年後?高校球児数の増減と日本人メジャー選手の成績の関係Photo:PIXTA
*本記事はきんざいOnlineからの転載です。

 高校の生徒数は、少子化の影響で1989年の564万人をピークに単調減少し、2022年には300万人を下回った。高校野球(硬式)の部員数も生徒数減少のあおりで、特に14年以降減少の一途をたどっている。15年には、男子サッカーの部員数を下回ったことで、長らく指定席だった部活別部員数における首位の座をサッカーに明け渡した(図表)。

 なぜここまで野球部員数が減少しているのだろうか。本稿では、その疑問を日本人メジャー選手の活躍度の観点から考察していく。まず前提として、野球は、大半の学生が小学校からそのキャリアをスタートさせる。そのため、小学生の時に「野球をやりたい」と思わせるような日本人メジャー選手の存在が、その後の野球部員数に大きく影響する。ドジャースの大谷翔平選手も、小学生の時の憧れの選手としてヤンキースなどで活躍した松井秀喜氏を挙げる。