【ブスは呪い】劣等感で死にそうだった私を救った「たった1つの考え方」とは?
42歳でパーキンソン病に侵された精神科医のエッセイが、韓国で売れに売れている。『もし私が人生をやり直せたら』という本だ。「自分をもっと褒めてあげようと思った」「人生に疲れ、温かいアドバイスが欲しいときに読みたい」「限られた時間を、もっと大切にしたい」と共感・絶賛の声が相次ぎ、35万部以上売れているという。
そんなベストセラーエッセイの邦訳が、ついに刊行される。男女問わず、多くの人から共感・絶賛を集める本書の内容とは、いったいどのようなものなのか? 本書の日本語版から抜粋する形で、「人生の限りある時間」の過ごし方について書かれた項目を紹介していく。

【ブスは呪い】劣等感で死にそうだった私を救った「たった1つの考え方」Photo: Adobe Stock

「ブスでつらいです、どうしたらいいですか?」

 昔、とある家に三姉妹がいました。その家に招かれた客人たちは、三女を見るなり口々に言いました。

「どうしてこの子だけ不器量なの?」と。

 冗談混じりではありつつも、おおむね本心でした。この家の長女も次女も、色白の小さい顔に目鼻立ちのくっきりとした美人で、おまけに弟までもが誰の目にも整った顔立ちでした。それなのにどういうわけか、三女だけは例外だったのです。

 三女は、自分は可愛くないのだと思い、次第に人より劣っていると考えるようになります。果たしてその少女とは……?

 何を隠そう、この私です。

劣等感だらけで、本当につらかった

 この話をすると、皆驚いた反応を見せます。確かに、私は学会で人気講師として評価されているので、これが冗談に聞こえたりするのでしょうか。しかし、幼い頃の私は本当に劣等感だらけでした。

「皆、醜い私のことなんか好きじゃないはず」という恐怖に震え、愛されるために可愛く見られる努力をしながらも、腹の底では、そこまでしてようやく自分を見てくれるような世間と人々に対し、強い憤りを覚えます。幼少期の子どもに対して醜いという言葉は、自尊感情の形成にマイナスの影響しか与えません。

 ですが、劣等感が悪影響だけ及ぼすわけではありません。