人生がしんどい人に贈る、「悩み」「失望」から解放される発想の転換法仕事をしながらも「仕事をしなきゃ」と自分を追い込んでいたように、「休まなきゃ」と思いつめることで、かえって自分を疲れさせていたのだと気がついた(写真はイメージです) Photo:PIXTA

自分のことなのに、自分の感情がわからない。泣けない。やってもムダだと思う。気持ちを見失う。逃げ出したい……。考えれば考えるほど、ネガティブなことばかり思い浮かべてしまう人は少なくはないだろう。自分の中にある、モヤモヤした気持ちから解放されたいと思っている人に読んでほしいのが『わたしの中の黒い感情』(ソルレダ著、桑畑優香訳、ポプラ社刊)だ。この本では不安、悩み、失望、しんどい、混乱、怒り、葛藤など、70の黒い感情について、著者のソルレダ氏の体験と共に向き合い方が綴られている。ソルレダ氏はカウンセリング心理学を学び、人間の内面にたいする勉強をしており、自らイラストを描き、執筆した書籍が人気。日韓のシリーズ累計25万部のベストセラー作家だ。心の底にあるモヤモヤした気持ちと向き合うことで、自分自身の本当の気持ちにも気づける本書の一部を抜粋して紹介する。

選択を前にためらうあなたへ【悩み】

「悩み」と「葛藤」。この2つは、どう違うのか。一番の大きな違いは、それぞれの感情をもたらす存在の数にあるとわたしは考える。「葛藤」は2つ以上の目標や状況がある中で生じる、利害関係や欲求のぶつかり合いを意味する。一方、「悩み」は、ある特定の対象にたいして感じる心配や不安を対象にしている。

人生がしんどい人に贈る、「悩み」「失望」から解放される発想の転換法イラスト:ソルレダ 

「悩み」と「葛藤」の微妙な違いを一言で表すと、次のようになるだろう。「ランチに何を食べるか、悩んでいる。ハンバーガーか、ビビンバか。ずっと葛藤している」。

 みなさんは、「悩み」という単語を聞いたら、何が心に浮かぶだろうか。おそらくほとんどの人が、自分が今抱えている問題を挙げるだろう。では、その中でもしばしば悩みの種になる「仕事(労働)」を例に話を進めてみよう。