「人生とは経験であって理論ではない。人生に解釈は必要ない。人生とは生きることであり、経験し、享受することである。1分、1秒ごとに命があなたのドアをノックする。しかし、あなたは頭の中で考えている。あなたは言う。“待て。私がドアを開けてやるから。その代わり、決定するための時間を私にくれないか”と。命は微動だにしない。ただ一生、日常が訪れて、去っていくだけ。あなたは、ただ苦しそうに引かれていくだけである」

 人生とはただ生きることであり、経験して、享受すること。42歳でパーキンソン病と診断され、60歳を過ぎた今、私が得た学びです。

「人生をもっと楽しんでやろう」と決める!

 人生を楽しんでやろうと決めた人なら、どんな環境でも新鮮で不思議で、驚くべきことを次々と発見できるはずです。

 恋愛がよい例でしょう。相手のことをよく見ているので、ちょっとした髪型の変化も目ざとく発見し、「ステキだ」とほめちぎります。理解を深めようと、相手が好きだと言った映画や音楽に手を伸ばして努力したり、相手の好みそうな情報を得ればいち早く教えてあげたいとも思います。そうやってお互いへの好意を深め、より気を配り、もっと好きになります。

 これと同じように、「人生をもっと楽しんでやろう、驚いてやろう」という心がけがあれば、世界は今以上にときめきに満ち、面白くなっていくはずです。

(本原稿は『もし私が人生をやり直せたら』から一部抜粋、追加編集したものです)