米金融大手ゴールドマン・サックス・グループは中核の投資銀行・トレーディング事業で好調な四半期業績を達成した。しかし、それだけで同行の変革が成功したと投資家を納得させることができるだろうか。ゴールドマンの戦略の主要部分は非常に奏功し、1-3月期(第1四半期)にその成果が表れた。機関投資家向け融資がさらに急増したことが後押しとなり、債券・為替・コモディティー(商品)トレーディング収入が前年同期比10%増となった。投資銀行業務の手数料収入は32%増加した。デービッド・ソロモン最高経営責任者(CEO)の計画の重要な歯車の一つである、中核のウォール街の顧客向け融資に一段と注力したことが寄与した。その結果、ゴールドマンのグローバル・バンキング&マーケッツ部門の1-3月期の平均株主資本利益率(ROE)は18%となり、前年同期を1.4ポイント上回った。資本の大半を同部門が消費しているため、全体のROEは14.8%となり、前年同期を3.2ポイント上回った。