すずき・たかし
1935年生まれ。59年一橋大学商学部卒、日本生命入社。85年エステーに出向。企画部長、営業本部首都圏営業統括部長などを経て、経営が不振に陥った98年に社長就任。07年に会長に就任したが、リーマンショック後の危機を打開するために、09年社長に復帰。12年から再び会長に。

エステーは「消臭ポット」、「消臭力(りき)」、「脱臭炭」「ドライペット」、「消臭プラグ」と、競争の激しい日用雑貨の世界にあって、次々にヒットを飛ばして来た。第1回のインタビューでは、ヒット商品を生み出すその発想法について聞いた。第2回の今回は、製品開発のポリシーとネーミングについて聞く。さて、次々とヒットを生み出す、そのポリシーとは何だろうか。社員との飲み会ブレーン・ストーミングでは「非真面目社員」がよい発想をすると説く。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集長 原英次郎)

「米唐番」は
おばあちゃんの知恵

――エステーの製品は、ネーミングも印象に残る。ネーミングは、どういうふうに発想されるんですか。

 私の開発のキーワードは、聞いてわかる、見てわかる、使ってわかるなんですね。で、開発の一番始めに、デザイナーからコマーシャル担当者まで、4、50人をみんな集めるんですよ。

 例えば「米唐番」で言えば、まず私が歌を唄うわけです。「米がうまいよ、米唐番。虫がこないよ、米唐番。どんどんひゃらら、どんひゃらら~♪」ってね。これがね、米唐番の開発コンセプトでありますってね。そしたら、みんなが「え、今何か言いましたか」って。「馬鹿者!しょうがねえ、じゃあもう一回言ってやる。もう二度と言わないからな」ってね、また唄うんですよ。