仕事ができるかどうかは、会食・食事会の「仕切り力」でわかる――。
面倒な雑務の代名詞「幹事」「食事会設定」は、社会人として逃れられない悩みの一つだ。「たかが会食」と捉えて適当にこなすと、クライアント・上司からの評価が大きく下がりかねない。
しかしこの一見、何の役にも立たなさそうな“貧乏くじ”に、実は「千載一遇のチャンス」が隠されていることを、見逃してはいないだろうか?
新刊『ビジネス会食 完全攻略マニュアル』では、“広告代理店卒・アルコールに弱い(1,2杯が限界)・非体育会系の著者”が、最大28会食/月を乗り越えて身につけた「実務に即したメソッド」を紹介している。
会食・社内飲み会・送別会・歓迎会など、古今東西すべての食事会で今日から使える本書。
今回は、「若手にありがちな店選びの失敗」を紹介しよう――。
「頭が良くても無能な若手」がやってしまいがちなこと
4月下旬。「まもなく新入社員が配属される」という方も多いのではないだろうか。もしくは、すでに配属されているという方もいるだろう。
著者の私見であるが、昨今の新卒・若手は優秀な方が多い印象である。しかし、長年の社会人経験によって培われた「食事会での振る舞い・ダンドリ力」は、そうやすやすと若手に真似できるものではない。
今回はそんな中でも経験の浅い若手が失敗しやすい「店選び」について紹介したい。
「店選び」で若手が失敗する理由
総じて、店選びは大変だ。誰しも「いい感じの店、よろしく!」を上司から振られて嫌な汗をかいた経験があることだろう。
そもそも「いい感じの店」という指示はそれ自体が曖昧である。だからこそ本来は上司の意図を丁寧に確認する必要があるのだが、昨今の若手社員は自分で考えることができるがゆえに、細かい確認をせず、自分の判断で進めてしまうケースが散見される印象だ。自主自律の精神で動くこと自体は素晴らしいのだが、ことビジネスにおいては、きちんと上司に確認をしながら進めるほうがスタンダードである。
話を戻そう。私は、会食・飲み会設定の初心者は、まず、「社内の会食有識者」に当たることを一番のお勧めとしている。
食べログ・Googleマップなどその他の飲食店サイトを使い、自分で店を決められる力をつけるのももちろん大切だ。しかし、若手の方にはぜひ「社内の先輩に頼るという選択肢がある」という意識付けを早めにしておきたいところである。普段の仕事でも先輩に頼れるようにしておけば、トラブルの未然防止にもつながるはずだ。