スポティファイの最新曲はウォール街の好みにぴったりだ。この先も同社は音程を完璧に合わせていく必要がある。スウェーデンの音楽配信サービス大手スポティファイが23日発表した1-3月期(第1四半期)決算は、投資家の間でまたもヒットを飛ばし、株価は11%上昇した。同社株は過去6カ月で80%高、時価総額は2022年終盤に底入れしてから4倍余りに増えている。その当時、著名人による独占配信ポッドキャストなどの取り組みで支出が急増し、株価は低迷していた。こうした取り組みはユーザー指標に目立った違いをもたらさなかったようだ。2022年の有料会員数の伸びは前年から横ばいだった。最近のスポティファイは売上高と損益の双方に目配りしている。売上高は前年同期比20%増の36億4000万ユーロとなり、4-6月期もさらに20%増を見込む。いずれもウォール街の予想を上回った。営業利益は1億6800万ユーロとアナリスト予想を11%上回り、スポティファイは4-6月期に過去最高の2億5000万ユーロに達すると予想した。その通りならば、今年上半期の営業利益は4億1800万ユーロになる計算で、昨年上半期(4億0300万ユーロの赤字)と正反対の結果になる。