インスタで「映えない」でもウマい絶品ラーメン
1人であることを告げると、カウンターに通された。税込850円のざぼんラーメンを注文した。カウンターテーブルには、大根の浅漬けが食べ放題だ。しばらくして出てきたラーメンは、あっさりめの豚骨スープに、四角いチャーシュー、キクラゲ、青ネギ、もやし、茹でたキャベツが入っていて、スープの油が浮いている。
決して、見た目重視のラーメンではない。「当店のラーメンは、底から、よく混ぜてお召し上がりくださ」という店内の張り紙に従って、めちゃくちゃにかき混ぜると、インスタでは決して「映える」ことのないラーメンができあがった。
見た目は悪いのだが、かき混ぜることで野菜と麺がよく絡み合って、食感がよくなった。ニンニク入りの食欲をそそるスープの匂いも増す。常連の間では、この必殺技は「天地返し」と呼ばれているらしい。
稲盛和夫氏が足繁く通った鹿児島市内の料理屋の女将(残念ながら、店名公開の許可を得られていない)が、「ざぼんラーメンは空港近くの店でなく、鹿児島中央駅店へ行かねば絶対ダメ」「スープには必ずニンニクをたくさん入れるのだ」と教えてくれた。が、それは後の祭り。今度鹿児島へ行ったら、食べてみようと思う。