「がん保険は必要か」がしばしば話題になる昨今、住宅ローンに付帯する「がん団信」はコスパが良いのではないか、という意見を耳にした。今回は、がん保険とがん団信、どちらが頼りになるのかについて、整理してお伝えしたい。(ファイナンシャルプランナー〈CFP〉、生活設計塾クルー取締役 深田晶恵)
がん団信はコスパが良い?
がん保険vsがん団信
先日、あるビジネスサイトの編集部から「がん保険vsがん団信」という切り口で取材を受けた。
これまでにがん保険とがん団信のそれぞれに、特徴や必要性の有無についてコメントを求められることはあっても、並列に考えたことはなかったので、新鮮な気持ちで取材に臨んだ。
取材前に送られてきた質問は、主に次の二つだった。
(1)がん保険は必要なのか
(2)必要ならば、がん保険と住宅ローンに付帯するがん団信の違いと、賢い付き合い方
担当編集者は、同僚からがん団信加入中にがんに罹患(りかん)すると、住宅ローンが何千万円残っていたとしても残高がゼロになることを聞き、がん団信はいわゆる「コスパ」がいいのではと思ったと言う。それで「がん保険vsがん団信」という切り口を思いついたようだ。
なるほど、こういうことを知りたい人もいるのだと、ちょっと驚いた。そこで、当連載の読者にも「がん保険」と「がん団信」を並べて必要性の有無をお伝えしようと思う。