強い“つながり力”は、高い柔軟性を必要とします。状況に合わせて、自分の役割を変えて行くこと、そのとき必要なことを瞬時に判断して、行動に移せることが重要になるわけです。

 そのためには、まずお互いの状況をよく知ること、そしてその感度が高いことが必要になるし、同時に他の役割を担えるだけの高い技術、基礎力が必要です。

 つまり、皆で目標に向かって一致団結するだけでは、強いつながり力は生まれないのです。

 このWBCの教訓は、今の日本企業や日本人の働き方にとっても、大きな示唆を与えてくれているように思います。

 大切なのは、こうした身近な事例を考えたり、一緒によい会社のドキュメンタリー映像を見たり、あるいは映画や芝居を見たりしながら、チームメイト間で素直に感じたことをシェアしてみる習慣を身につけることです。

 「こんな職場、こんなチームってすごいよね」「こんなやり取りができる関係って、いいよね」

 そんなすごいと思ったこと、よいと思ったことをお互いに伝え合ってみることです。そうすれば、「お互いが職場やチームに何を求めているのか」がきっと見えて来ることでしょう。

 不機嫌な職場で働いていると、「本当はどんな職場で働きたいのか」「どうしたら自分や周囲がイキイキできるのか」が見えなくなります。そして、「変わろう」という意欲もわかなくなり、あきらめ感が蔓延してしまいます。

 そんなときは、問題をただ見つめるだけではなく、各人が自分の心の中にある「本当はこうだったらいいのに」という素直な気持ちを共有することが大切です。

 そんな思いを自然に語り合える工夫を、皆さんもぜひやってみていただきたいと思います。

(ジェイフィール執行役員 高橋克徳)