5月2日、八尾市議会議員の松田憲幸氏は、自身の携帯電話が乗っ取られる被害に遭ったとXで投稿し、大きな反響を呼んだ。また、昨年4月には東京都議会議員の風間ゆたか氏も同様の被害に遭っていたことが判明している。本稿では、偽造身分証を悪用して携帯電話が乗っ取られる実態と一連の事件における問題点、我々が注意すべきことについて、犯罪手法の分析を行う専門家が解説する。(日本カウンターインテリジェンス協会代表理事 稲村 悠)
議員が標的にされた
携帯電話の乗っ取り事件
今月2日、松田議員が自身のXで、【犯罪に要注意】と題したポストを投稿した。その内容は、SIMスワップ/SIMハイジャックとも呼ばれる犯罪被害そのものであった。
事の経緯は以下の通りだ(松田氏の投稿から起こしたもの)。
(1)外出中に携帯電話の電波が不通になり、使用できない状態に陥る
(2)ソフトバンク八尾店(大阪府八尾市)に問い合わせたところ、ソフトバンク柴田店(愛知県名古屋市)で、マイナンバーカードを提示する身分確認により、自身の携帯電話が機種変更されていたことが判明
(3)PayPayが名古屋市内で不正利用される
(4)クレジットカードが複数回、不正利用される
【犯罪に要注意】
— 松田のりゆき (@MmrlWvGdN2PycqP) May 2, 2024
本日、私が巻き込まれた犯罪について知っていただき、皆様もご注意いただきますことを切に願います。
15時ころ外出中に急に携帯電話の電波が無くなってしまいました。電源を再起動させるなどしても変わらないのでソフトバンクの電波障害かと思っていたのですが、そのような状況に