近年、日本には不動産バブルが到来している。加えてマイナス金利の解除も決定し、「家を買おうと思っていたけど、今はタイミングじゃないのでは?」と不安に感じている人も多いのではないだろうか。
そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では、著者の江口亮介氏によるオリジナルコンテンツを配信する。

マンションPhoto: Adobe Stock

「持ち家は無駄なランニングコストがかかる」は本当か

 そもそもですが、賃貸と持ち家はその人にあった選択ができれば、それが正解です。ただ、住宅を購入するか悩んでいるという方のために今回はよくある疑問について、情報をお届けしたいと思います。

 前提として、家を買うのに必要なことが3つあります。それは「ライフプランの構築」「エリアの選定」「物件の選定」です。こういったことをせずに、「購入はリスクしかない!」と決めつけてしまう人がたまにいますが、そんなことはありません。しっかり手順を踏めば、ダメ物件は見抜くことができますし、いい選択をすることはできます。論理的に考えて、極論に走らないようにしましょう。

 それでは本題に入っていきましょう。

 よくある疑問の1つとして、「持ち家は無駄なランニングコストがかかる」というものがあります。結論から言うと「無駄なランニングコスト」はかかりません。もちろんマンションの場合は管理費や修繕費、戸建ての場合は定期的な修繕費などがかかりますが、これは持ち家だからかかるというわけではありません。

 というのも、賃貸でも「税金」「管理費などのランニングコスト」はすべて家賃に含まれています。加えて、賃貸の場合は、そこにオーナーの利益も家賃に含まれてきますので、実は見えないコストが発生しているのです。

 もちろん、当然持ち家でも、悪い物件を掴んでしまった場合に限り、無駄な管理費などがかかる場合はあります。しかし、それは適切な物件を選ぶことで回避できます。