「金利の低い今が家を建てるチャンス!」こんな煽り文句が無意味なワケ家づくりのベストタイミングとはいつなのか。マネープランの中で大きな影響を持つのはローン返済だ。金利によって返済額は変わってくるが…(写真はイメージです) Photo:PIXTA
*本記事は本の要約サイト flier(フライヤー)からの転載です。

おすすめポイント

 住宅の購入は、人生で最も大きな買い物といわれる。そんな大きな買い物での失敗は誰もがさけたいところだ。しかし、何事も「はじめて」には失敗がつきものである。できれば何度か失敗を重ねてから選択のコツをつかんでいきたいものだが、こと住宅の購入にかんしてはそうもいかない。多くの人にとって、住宅は一度きりの買い物だからだ。

 自分で経験を重ねることができないならば、経験豊富なプロの知識を借りればいい。それができるのが本書だ。

 著者は19歳から大工として働き現在は住宅会社を経営する、建築歴23年の住宅のプロだ。その豊富な経験から、住宅を手に入れるにあたって重視すべきポイントや、持つべき視点を指南してくれる。賃貸か、持ち家か?マンションか、戸建てか?初期費用の安い中古住宅か、フルオーダーの高性能住宅か?家を建てるベストタイミングはいつなのか?私たちの疑問に本書はひとつひとつ答えてくれる。

 著者が繰り返し述べるのは、「快適な住居」は人によって異なるということだ。自分がその家で、誰と、どのように生きていきたいのかを明確にすることが最も重要なのだという。家づくりは夢を描くところから始まると著者は語る。

「住む」ことは「生きる」ことに直結する。住まいを考えることは、どう生きていくかを考えること。住宅の購入を考えている人はもちろん、今すぐに動く予定はない人も、これからのライフプランを考えるきっかけになるだろう。(千葉佳奈美)