北京郊外の工業地帯にあるSMIC出資の「中芯京城」が運営する工場北京郊外の工業地帯にあるSMIC出資の「中芯京城」が運営する工場 Photo:Yoko Kubota/The Wall Street Journal

【北京】若い樹木に囲まれた灰色の工場ビルが立ち並ぶ工業用地で、 中国半導体の柱となる企業 が新たな生産ラインを稼働させている。このラインは、米国の技術への依存を排除するという、習近平国家主席が掲げる目標のカギになるものだ。

 今日の基準からすると、中国の半導体受託製造(ファウンドリー)最大手、中芯国際集成電路製造(SMIC)がここで手掛ける事業は時代に逆行し、業界のトップを走る台湾積体電路製造(TSMC)や韓国サムスン電子のような企業から数世代遅れている。

 だがSMICは北京郊外の工業地帯に新設された京城工場で、国産の半導体製造装置を積極的に生産ラインに組み込んでいる。その一方で、業界で主流を占める米国の製造装置に対する長年の依存を減らしつつある。事情に詳しい関係者はそう述べた。