慶應義塾大学が全社で1位
関関同立、MARCHも上位に
23年のランキングでは、3社いずれも1位は慶應義塾大学で、早稲田大学は三井住友海上で同順の1位、他の2社で2位だった。東京海上日動では慶應義塾大学が早稲田大学を逆転しており、前年に引き続いて早慶が際立つ中で、特に慶應義塾大学が強さを見せた。
3位以下を見ると、東京海上日動は関関同立のうち同志社大学が3位、関西学院大学が4位、関西大学が9位だった。また、MARCHのうち青山学院大学と立教大学が同順の5位、明治大学が7位だった。損保ジャパンも関関同立、MARCHが多い。
三井住友海上はMARCHが多く、関関同立では同志社大学だけがランクインした。それ以外の私立では、南山大学が東京海上日動と損保ジャパン、学習院大学が損保ジャパンにランクイン。国立大学では、神戸大学が三井住友海上と損保ジャパンに、東京大学が三井住友海上にランクインしている。
総じて、早慶、MARCH、関関同立が上位を占める結果となった。
生命保険に近い分野に進出
テクノロジーの活用で迅速化
損害保険会社の業績は順調で、学生からの人気も高い。国内の人口が減少している中、海外展開を進めている企業もある。各社は次世代の街づくり、生活者の安心・安全・健康な生活をテーマに、特に生活関連の業務を拡大している。中には医療・介護分野に進出するケースがあり、生命保険に近いサービスを提供する損害保険会社もある。
最近では、サイバー攻撃のリスクが高まっているため、日本企業の間でサイバー保険の利用が広がっている。また、自然災害が増える中で、建物の損害をAI(人工知能)で自動算定するシステムやドローンによる現地調査など、火災保険や水害保険の迅速な支払いを支えるテクノロジーが注目されている。
これらの分野に興味があれば、損害保険会社で学べることは多い。
*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。
医科・歯科の単科大等を除く全国749大学に2023年春の就職状況を調査。567大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数にグループ企業を含む場合がある。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。東京大学は「東京大学新聞」、京都大学は「京都大学新聞」より集計。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。企業名は大学通信の調査方法にのっとって表記しており、正式名称と異なる場合がある。(調査/大学通信)