中国の輸出は依然として好調だ。それが西側諸国とのあつれきを生み、中国製の電気自動車(EV)に対する関税の新たな波を招いている。それと同時に世界貿易を塗り替える要因にもなっている。中国政府にとっての問題は、発展途上国に軸足を移すことで、輸出マシンを稼働させ続けられるかという点だ。先週発表された最新の中国貿易統計は多くを物語っていた。5月の輸出はドルベースで前年同月比7.6%増。これに対し、輸入は同1.8%増だった。中国住宅市場の崩壊で内需の足が引っ張られる中、政府は経済成長を後押しするため、輸出エンジンをふかしている。だが、西側諸国は大きな不安に襲われている。米バイデン政権は中国のEVに課す関税を100%に引き上げ、車載電池や部品の関税率は25%に引き上げると発表した。今後数カ月のうちに実施される。
中国の輸出マシン、欧米抜きで動き続けられるか
米国とEUの関税引き上げに直面し、途上国に活路を見いだす中国
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