老害にならないためのコツ
とにかく「否定しないこと」からはじめてみる

 では、こういった場合にどうすればいいのでしょうか。

 Jさんのようなタイプの人は、提案や問いに対して、いきなり否定から入る場合が非常に多いです。

 否定が口癖のようになっている人もいるでしょう。でも、逆の立場になって考えてみてください。あなたが何を言っても、相手が否定から入ってきたら、その人と付き合いたくなくなるのではないでしょうか。

 否定から入る癖がついている人は、まずは自分にそういう癖があることを知ることが大切です。そして、否定ではなく「最後まで話を聞いて、いったん受け止める!」と自分に誓いましょう。

 これまでずっと否定を続けてきた人が、いきなり相手の意見を素直に肯定できるようにはなりません。ですので、相手の意見を全面的に受け入れなくても大丈夫です。

 相手の意見のなかの「一理あるところ」を探し、「確かにそうかもしれないね」と受け止めるだけでOKです。

 これは、肯定でも否定でもなく、さしあたり保留するようなイメージです。でもたったそれだけで、相手に与える印象はがらっと変わります。保留しておけば、あとから意見を吟味することも、調べることもできますよね。

 即座に否定するよりも、自分にとっては大きなメリットを得られることになります。これができるようになれば、老害力が抑えられ、少しずつ相手の意見を素直に受け入れられるようになっていくはずです。