スマホで新しいことをするのが億劫な人は危険!
人は高齢になると、新しいものを採り入れるのが難しくなります。
いくら便利であっても、自分が使うとなると抵抗があるからです。スマートフォンがその典型で、先ほどの高圧洗浄機も、それとよく似たパターンといえるでしょう。
とはいえ、「まずは否定も拒絶もせずに受け止める」ことができるようになれば、その後の話は大きく変わります。
「高圧洗浄機という便利なものがあるらしいぞ」
「知らなかったけど、どういった機能があるんだろう?」
「これくらいの価格なら、それほど無理せずに導入できるかもしれない」
出てきた意見や提案を保留している間に調べることで、さまざまなことがわかりますよね。考えた結果が賛成ではなく反対だったとしても、「なぜ高圧洗浄機が必要ではないか」を、相手にわかってもらえるように、しっかり理由を添えて伝えることができるでしょう。
「そんなものは必要ない!」とひと言で意見を退けたわけではないので、周りの人も納得してくれると思います。そうすれば、「仲間の壁」が生まれることもありません。
【参考文献】
1)松田実:認知症の症候論 高次脳機能研究29(3):312-320, 2009
2)シーナ・アイエンガ― 選択の科学 文藝春秋