「マンションか戸建てか」よりも自分の目的を先に考えよう

――「マンションか戸建てか」は目的ではないということですね

江口:おっしゃる通りです。「マンションか戸建てか」を選ぶこと自体は目的ではありません。住宅購入の目的は「買ってから幸せに暮らせるか」ですので、どちらの選択が自分の思い描く理想に近いのかで決めていくのがいいでしょう。

――ありがとうございます。ほかに気をつけるべきことはありますか

江口:同様に「中古」への偏見も持たないほうがいいです。これは主にマンションの話ですが、新築マンションに絞って探すと家探しの難易度は格段に上がります。

 しかし、中古マンションにまで視野を広げると皆さんの条件にあった物件が、よほど厳しい条件でない限りはほぼ確実に出てきます。「中古は古そうでなんかイヤ...」と思うかもしれませんが、それは誤解です。最近はリフォーム・リノベーション技術も向上し、中古=古いではありません。

 私は中古マンションを説明する際に人間にたとえるのですが、「40歳で若く見える人」もいれば、「30歳なのに年老いて見える人」もいます。中古マンションも同じです。しっかり管理された中古物件は古臭くありません。

 内装の古臭さは壁紙と床の張り替えで劇的に変わりますから見た目の問題も解消されるでしょう。

 ですから、条件に合わせた物件を探していく際に中古マンションも視野に入れるといいでしょう。

――お話を聞いていると、「決めつけない」ということが大事だと感じます

江口:そうですね。柔軟な考えをもった方は、いい家を見つけやすいと思います。もちろん、こだわりを捨てる必要はありませんが、なにを優先するのかという視点ももっていただけるといいと思います。

――詳しく教えていただきありがとうございました。大変勉強になりました