近年、日本には不動産バブルが到来し、住宅購入は大きな注目を集めている。しかし、そんな最中マイナス金利の解除が決定し、そろそろ家を買おうかと考えていたものの、不安を感じる人も多いのではないだろうか。そんな住宅購入を不安に感じる人の悩みを解決するために『住宅購入の思考法』が発刊された。本記事では発刊を記念して、本文の一部を抜粋、再編集してお届けする。
ぶっちゃけ中古物件ってどうなの?
現在首都圏では売買のうち半数以上が中古物件の取引です。特に、中古マンションの取引は年々増えています。ですが、はじめて住宅購入をする人のなかには「え? 中古?」と思う人も多いのではないでしょうか。
ただ同時に、実際検討を進めていくなかで予算の都合から中古マンションに移っていく人は非常に多いです。もし皆さんも同じ状況になったとき、判断に迷わないようにするためにも新築派の方々が持っている誤解をここで少し解いていきたいと思います。
「中古マンションは古臭い」は本当か
まず、「古臭さ」に関して言うと、たしかに新築マンションに比べると中古マンションは築年数が経っていることは避けられない事実です。しかし、「築年数=古臭さ」ではありません。
人にたとえるなら、同じ40歳でも生き生きとした人もいれば、少しくたびれた感じがする人もいるように、マンションは管理・修繕状況によって状態が大きく変わります。
外壁・エントランスの修繕によってマンションの外観の印象は変わります。さらに、ドア・窓も修繕が行われていれば、なおさら新しい印象を受けるでしょう。また、人間で言う血管にあたる、給排水管についても、中古物件は危険だと切り捨てるのはよくないでしょう。
目に見えない給排水管は、表面的なリフォームでは直せないため、マンション全体の管理組合によるメンテナンスが必須になります。通常では築20年程度経過した際の大規模修繕でメンテナンスが施されるため、中古だから危ないと決めつけるのは得策ではありません。
ですから、「築年数が古いマンション=すべて古臭い」ではないことを意識しておくといいでしょう。
加えて、皆さんが気になるのが「部屋も古臭いのでは?」という点かと思います。一番気になりますよね。結論から言うと、壁紙と床を張り替えれば見た目的な古臭さは間違いなく解消されます。中古マンションを買う際に、この2つだけをリノベーションするケースは主流になっています。皆さんも中古マンションを検討する際は、壁と床に惑わされないようにしましょう。
また、壁や床をはじめ、不動産会社にどこまでならリノベーションができるのか確認しておくと安心です。
なお、リノベーション費用はもちろん発生しますが、新築マンションに比べて中古マンションは物件価格が抑えられるため、リノベーションをしても予算内での購入は十分に可能です。