企業日経平均は24年後半「4万円台」回復へ、企業の中間決算は“上方修正ラッシュ”見込みPhoto:PIXTA

日経平均株価の上値を抑えた“恒例行事”
2月・3月期決算企業の24年度「減益」見通し

 日経平均株価は2024年3月22日に取引時間中の史上最高値(4万1087円)を付けた後、さえない展開が続いてきたが、今週に入り急伸。6月26日には3万9667円7銭(終値)と4月9日以降、約2カ月半ぶりの高値になった。だが早期に4万円を回復しそうな力強さは感じられない。

 最大の理由は5月に出そろった24年度の業績見通しが思った以上に慎重だからだろう。TOPIXに採用されている2月・3月決算の企業の業績見通し(純利益の合計)は、事前の市場予想では23年度比8%ほどの増益が見込まれていたのと対照的に、会社発表ベースでは5.8%減益予想となったからだ。

 これに引きずられる格好で、市場予想の増益率(純利益合計)も1.7%にとどまり、こうした慎重な業績見通しが株価の重荷となり、投資家がなかなか積極的になれていない状況だ。

 だが企業の期初予想が保守的なのは日本の“恒例行事”と言ってよく、多くの企業は中間決算段階では業績見通しを積極化させる“上方修正ラッシュ”が見込まれる。

 早ければ年後半には日経平均株価も「4万円台回復」の可能性が高い。