いずもの件でも使用したと見られるDJI社のドローン(Mavic2以降のモデル)には、各国の飛行禁止エリアでの飛行を自動的に抑制するGEOフェンスというプログラムが組み込まれていて、正式に解除するためには国の機関(日本では国交省)から飛行禁止エリアの飛行許可を受けた上でDJI社に申請する必要がある。しかし、正式な手順を踏まなくても解除するためのいくつかの方法と具体的な手順がネットで公開されていることから、物理的に国内メーカーによる対ドローン装置の影響を受けずに、日本仕様の同じ型番の機体をより遠くに飛ばすことが出来てしまうのがリアルな現状だ」(量産型カスタム師)
海外仕様のドローンは
日本国内に普通に持ち込まれている?
ちなみに、映画製作者のジョエル・エルマン氏が東京タワーの周りにドローンを飛ばしており、これは日本国内の規制に準拠したドローンであれば、能力的に難しいと考えられる。ドローンを使った映像作品を多く投稿していることから、自作FPVドローンを日本国内に持ち込んだと考えられ、航空機への持ち込みが制限されているバッテリーに関しても日本国内で調達可能であることを想定すると、真偽は不明なものの、実際に持ち込まれていた場合には、日本国内に海外仕様のドローンが存在していることになる。
【参考】インスタグラム
https://www.instagram.com/reel/C7EMqxNSjhq/?utm_source=ig_web_copy_link
規制の厳格化や新たな装備を導入する前に、まず実際に様々な状況を想定してドローンを飛ばし、ドローンの侵入に対して経験を積むことが必要になっていく。さらに電波法の改正、警戒にあたる人員の訓練が必要になるなど、ただ単に対ドローン兵器を導入するだけで解決するわけでもないことを留めておく必要がある。
愉快犯、テロ攻撃問わず、ドローンの自衛隊基地への侵入は今後もあると十分考えられる。現実的で具体的な対策も必要だが、まずはドローンやAIに対して十分な理解や親和性を醸成する必要がある。また、フェイク説を主張した専門家はその理由についての見解を公表することで、今後、日本に仕掛けられるであろう情報戦への対策の参考になるところがあるだろう。