新紙幣発行は今回で最後?
通貨のデジタル化で裏金もなくなる

 さて、新紙幣発行は今回で最後になるのではないかという説があります。キャッシュレスが進めばそうなるというのですが、それ以外に、新紙幣発行が最後になるもうひとつの理由がやはり、税金がらみです。

 タンス預金による脱税といったものを防ごうとしたらどうするのが一番いいと思いますか?

 一番いいのは通貨をデジタル化することです。つまりデジタル円の発行です。

 今は技術的にまだ難しい(主に計算能力に限界がある)のでできないのですが、この先、次に新紙幣が検討されるであろう20年先の未来ではビットコインにつかわれるブロックチェーン技術をもっと進化させたような方法で、デジタル通貨が発行できるようになるでしょう。

 予測としてはまずデジタル人民元が発行され、やがてデジタル米ドルが出現して世界の基軸通貨となり、それに追随する形で、日本もデジタル円を発行するようになるのではないでしょうか。

 通貨がデジタル化すると、すべての経済取引がトレースできるようになります。当然、マネーロンダリングなどできなくなりますし、裏金もなくなり、税金もきちんと払われるようになります。

 その時代になれば新紙幣発行でタンス預金があぶり出されるなんて、誰も時代遅れで話題にしなくなるはずです。

 あ、でも財務省と野党が賛成しても、与党は最後まで反対するかもしれませんね。あくまで予測ではありますが。

【訂正】記事の初出時より以下の通り訂正します。
4段落目:「1975年に3億円事件」→「1968年に3億円事件」
(2024年7月6日23:27 ダイヤモンド・ライフ編集部)