インフレ基調+金利上昇で
タンス預金は時代遅れに
そもそもタンス預金をしてきたひとたちにとっては、この30年間は実にタンス預金に向いた時代でした。なにしろ銀行に預けておいても金利はつきません。そのうえ世の中はデフレです。デフレということは年々、タンス預金の現金の価値があがっていきます。
ですからタンスに札束を隠しておいて、たまに十数枚抜き出しては豪遊するというのは過去30年間で言えば経済合理的な行動だったのです。
この前提条件がこの1年で大きく変わりそうです。
すでに2年前から物価はインフレ基調に変わり、現金の価値は年々下がるようになってきました。ゼロ金利だからとタンス預金を正当化してきた前提も、今年の年末から来年にかけておそらくひっくり返るでしょう。
インフレが年率が3%あたりで定着して、銀行預金も大口定期が2%ぐらいになる。平成の時代の30年間にはそんなことは想像できなかったかもしれませんが、これからの未来はそれが当たり前の時代になる可能性がそこそこ高い。つまりタンス預金は時代に合わなくなってきたのです。