勉強する子ども写真はイメージです Photo:PIXTA

中学受験は実はコスパが悪すぎる!?大切な子どもが無駄に消耗しないためにはどうすればいいのか、東大や医学部への入学は高校受験で間に合うのか?令和の受験・学歴事情を知り尽くす人気教育インフルエンサーが明かす中学受験と高校受験の真実とは。本稿は、じゅそうけん『中学受験はやめなさい 高校受験のすすめ』(実業之日本社)の一部を抜粋・編集したものです。

高校受験にかかる費用は
トータル100~150万円ほど

 高校受験対策も中学受験対策と同様に、受験が近い学年ほど費用が高くなる傾向があります。文部科学省の調査によると塾に課金している子供の1人あたりの学習塾費は、公立中学校の場合、

・中学1年 27万円
・中学2年 29万円
・中学3年 46万円

 となっています。

 高校受験を見据えた対策はもちろん、中学1・2年次の内申点も高校受験で利用される都道府県では特に、中学1・2年次から学校の定期テスト対策で塾に通わせることも多いようです。

 高校受験対策では最も課金が必要な中学3年次でも50万円ほどの課金で十分です。モデルケースとして難関高校受験対策のために、中1から国数英の3科目を受講し、中2~中3で5科目を受講した場合の塾コストが図4です。

図4:中1で3科目、中2から5科目受講した場合の高校受験の塾コスト同書より転載 拡大画像表示

 中1の3科目であれば週2日ほど塾へ通うことになり、月額は1万5千円程度、季節講習代や模試費用を含めても、年間で20~25万円程度あれば足ります。中2からは5科目に増やして週3日、中3からは演習も含めて週4日通ったとすると、月額は3~4万円になります。季節講習や模試費用を含めて、年間では40~60万円程度になるでしょう。3年間の合計は100~145万円程度です。

 もっともこのケースでは余裕をもって中1から塾に通い、中2から全教科の対策をしていますが、中学レベルであれば独学で定期テストをクリアでき、得意科目は学校の授業のみで対応可能というお子さんも多いと思うので、その場合かかる費用は少なくなります。

学費と塾代のダブルパンチ
私立中学の家庭は大変!?

 もう一つ興味深いデータを紹介しておくと、文部科学省の調査による塾に課金している子供1人あたりの学習塾費と通塾率は、私立中学校の場合は次のようになっています。

・中学1年 24万円、51%
・中学2年 34万円、53%
・中学3年 38万円、56%