13日に起きたドナルド・トランプ前米大統領に対する暗殺未遂事件で使用された半自動小銃「AR15」は、米国で最も人気の高いライフルだ。ただし射程が短く、弾丸が比較的小さいため、狙撃者(スナイパー)が使用することはめったにない。AR15の人気を支える特性――軽量で扱いやすく、多数の弾丸を素早く発射できる――のおかげでこの銃は大ヒットしている。民間人が所有する数は1990年代初頭の40万丁から、2020年代には2000万丁を超えるまでに増加した。その同じ特性は一方で、情緒の不安定な人々や政治的過激派たちが、学校や映画館、コンサート会場、政府機関、食品スーパーなど、米国人が集まるあらゆる場所で銃乱射事件を引き起こし、大惨事をもたらすことを容易にしてきた。