ドナルド・トランプ前米大統領が銃撃を生き延びた3日後、連邦当局は早くもこの事件を国内テロと見なし、大統領警護隊(シークレットサービス)の警備体制に重大な不備があったとして調査を開始した。さらに、トーマス・マシュー・クルックス容疑者(20)による単独犯行だったと発表した。ただし、米国民が当局の言うことを信用しているかどうかは、別の問題だ。13日の銃撃事件の直後にさまざまな陰謀論が噴き出し、それ以降も衰える様子はほとんど見られない。反トランプ派は、全ては同氏による「やらせ」だと不当に非難し、流血しながらも拳を突き上げ英雄的かつ印象的な姿を見せるというのは出来過ぎた話だと主張している。これに対して右派は、「ディープステート(闇の政府)」が計画的あるいは意図的に、トランプ氏を無防備な状態にさせたとする根拠のない説を唱えている。民主党側の物言いが事件を引き起こしたとの声もある。