世界経済フォーラム(WEF)の理事会は国際法律事務所と協力し、職場環境の調査に乗り出した。きっかけとなったのは、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が数週間前に報じたハラスメントや差別を巡る疑惑だ。WEFは、世界の首脳や企業トップを集めて毎年スイスのダボスで会議を開催することで知られる。事情に詳しい複数の関係者によると、理事会は特別委員会を設置し、仏保険大手アクサのトーマス・ブベル最高経営責任者(CEO)を調査監督に任命した。理事会はコビントン・バーリング法律事務所の協力を得ている。WSJは6月29日付の記事で、80人以上の現・元職員へのインタビューに基づき、WEFは女性や黒人に敵対的な雰囲気が職場でまん延するのを容認してきたと報道。セクハラ(性的嫌がらせ)、妊娠に関連する差別、人種差別を受けたとする声を取り上げた。WEFはWSJの報道に異議を唱え、同組織は嫌がらせや差別を一切容認せず、寄せられた苦情に適切に対応してきたと主張した。
「ダボス会議」主催団体、職場環境の調査に着手 WSJ報道受け
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