「圧倒的に面白い」「共感と刺激の連続」「仕組み化がすごい」と話題の『スタートアップ芸人 ── お笑い芸人からニートになった僕が「仲間力」で年商146億円の会社をつくった話』著者の森武司氏は、2005年の創業以来、18年連続増収増益を達成し、年商146億円となった。ここまで会社を成長させてきた秘密は何か? 本書からより深い学びを得ようと、インタビュー企画を実施。今回インタビューするのは、FIDIA 広告事業部・サブマネージャーである黒澤辰哉氏。Yahoo・Google・LINE・Facebook・Instagram・X等のプラットフォームでの広告運用を得意としており、本書でもたびたび登場するFIDIAの執行役員・CMOである菅良平氏の部下でもある。そんな黒澤氏は、『スタートアップ芸人』をどう読み解いたのか。今回は、数多くの若手が活躍するFIDIAにどのような想いで仲間入りしたのか、その真意を伺ってみた。(構成・野田ちひろ/ダイヤモンド社書籍編集局)
仕事で一番大切なこと
――広告事業部のサブマネージャーとして活躍されている黒澤さんですが、仕事を進めていくうえで大切なことを教えていただけますか。
黒澤辰哉(以下、黒澤):やはり「誰とやるか」というところに尽きますね。
というのも、好きなことを仕事にできる人はかなり少ないと思うんです。
僕は今でこそ広告運用の仕事をしていますが、元々好きでこの仕事を始めたわけではないんです。
順を追ってお話しすると、FIDIAに入ったきっかけは、小学生の頃からの幼なじみである菅良平さんからの誘いだったんです。元々僕は、約8年間、飲食業界で勤めていました。居酒屋勤務だったので、勤務時間帯は夜が中心。結婚して子どもが2人できたのですが、業界の特性上、拘束時間がかなり長かった。帰宅したらすぐに子どもが保育所に行く時間になってしまい、一緒にいる時間をつくれないことに悩んでいました。
そこで転職を意識するようになったんです。
ただ、昼の仕事では手取りが減ってしまうところがほとんど。
そこで、まずは副収入を得ようと考えていたところ、幼なじみの菅さんとのご縁があったんです。
菅さんは当時、独学でウェブ広告を学び、個人事業主として会社を立ち上げていました。
なんとたった一人で月商3000万円を達成していた。
それで個人的にアフィリエイトのテクニックを教えてもらったんです。
アフィリの知識が増えてきたタイミングで菅さんがFIDIAに入社することになり、僕も一緒にFIDIAに加わることになりました。
――そういった経緯だったんですね!
ということは、お二人の入社日は同じなんですか?
黒澤:はい、そうです。FIDIAに入って今年で約8年になります。当時は広告事業部が立ち上がったばかりで、スタッフも3名だけでした。今では15名にまで増えましたが、本当にあっというまにすぎた8年間でした。
前代未聞! 好きなことを仕事にしてはいけないワケ
黒澤:ここまでを振り返って感じるのは、仕事をする上で大切なことは、やはり「誰とやるか」ですね。菅さんも口を酸っぱくして言っていますが、誰とやるかは僕もかなり重要視しているところです。
僕は家族にもずっと言っているんですが、「何がしたいか」より「誰と働きたいか」。仕事の内容以上に「そこにいる人がどんな人たちか」という観点で居場所を選ぶのがかなり重要だと思っています。
――やりたいことで仕事を選ぶのをおすすめしない理由は何ですか。
黒澤:そうですね。好きなことや、やりたいことをしていても、まわりの人間関係が悪いとなかなか続かなかったりしますし、その仕事自体を嫌いになってしまうと思うんですね。
逆もあって、別にその仕事がやりたくて入ったわけではないけれど、まわりの人とやっていくうちにその仕事がすごく好きになったり。
僕はそのパターンが多いと思っているので、まずは人から入るのをおすすめしています。