「3つの原則」でつかんだ<br />社会人1年目のシンデレラ・ストーリー<br />杉村太蔵 <後編>杉村太蔵(すぎむら・たいぞう) 1979年北海道旭川生まれ。高校時代、国体のテニス少年男子ダブルスで優勝、筑波大学体育専門学群に入学。同校中退後、派遣社員として仕事をし、2005年に衆議院選挙比例南関東ブロックで当選。衆議院議員を1期(2009年まで)務める。現在はタレント、講演活動等で活躍。

「すぐ来い」で5分で到着。強烈な印象を残す

杉村 翌々日に僕の携帯に自民党本部から電話がきて、職員が「今すぐ来られますか」と。

ラッキーなことに、証券会社は自民党本部のすぐ裏です。「5分で行けます」と即答し、本当に5分で駆けつけたんです。

応募総数1000名以上で、5分で来たのは僕くらいです。それが、ものすごく心証が良かったんだそうです。

岩瀬 たしかに、5分で来られたら、第一印象は鮮明に記憶に残りますね。当選して、今度は「先生1年目」となるわけですよね。

先ほどは第一印象で勝ち抜けましたが、最初はどんなことをしようと心がけたのですか?

杉村 比例南関東ブロック35位での当選です。

「若輩者ですが精いっぱい頑張ります!」では、誰も相手にしてくれないと思いました。なので、等身大の26歳の姿が記事になればいいなと思いましたが、言ったことが大きく取り上げられてしまい、さんざん言われることになりました。(当時、たまたま赤坂に出来たばかりの議員宿舎に第一号で入ったこともあり、「一等地にある議員宿舎への入居が楽しみです」といった発言が大きくニュースで取り上げられてしまった)

岩瀬 あれほど叩かれて、落ち込みませんでしたか。

杉村 全然です。だって衆議院議員ですよ。朝早くから掃除をしていた頃に比べれば、人から何を言われようと辛いとは思いませんでした。

選挙中は単なる運動員の一人でしたが、当選の花がついた瞬間から「タイゾー」から「先生」になり、一日にして変わりました。で、バッジがはずれた瞬間、また「タイゾー」に戻りましたけど(笑)。