第1回目ゲストは、岩瀬さんが尊敬する経営者であり友人でもある、
グリー株式会社代表取締役社長の田中良和さん。
変化の激しい時代において、同じ30代起業家&経営者として、 新社会人に何を求めているのでしょうか。(一部肩書きは取材時のものです)

 

グリー株式会社
代表取締役社長
田中良和氏

すべてはサポセンから始まった

岩瀬 田中さんは入社1年目の時にどんな仕事をしていましたか?

田中 配属は経営企画部門で希望通りのところでしたが、新卒で入った会社(So-net)で、まず3カ月くらいカスタマーサポート研修に行きました。まずはサービスセンターでお客さまの電話応対でしたね。

岩瀬 インターネット・プロバイダーのSo-netのサポートセンターですか?

田中 そうです。「ネットワークがつながらないです……」とか。
当時PostPetというキャラクターのメールサービスのようなものがあったんですね。ピンク色のくまのモモちゃんがメールを運んでくれるというもので、モモちゃんが時々メールを運んだままいなくなってしまう、そういうゲーム性というか娯楽性のあるメールサービスだったんです。で、「うちのモモちゃんがいなくなっちゃったんです?(涙)」というヘルプ電話も受けたりしました。

岩瀬 いろいろな電話がくるんですね。コールセンターは何人くらいいたんですか?

田中 300人くらいいたと思います。3カ月して本配属になりました。
そこで行った仕事は2種類。海外のローミングサービスとSo-netアメリカ、台湾等の立ち上げに関するものでした。その後、サービス企画という部署に配属になって、「プラス何百円払うとメールアカウントが増やせます」というようなサービスの企画に携わっていました。