入社1年生よ、遠慮はするな!

岩瀬 今の若い人たち、「入社1年目」の人たちにメッセージはありますか?

杉村 そうですね、「これをしたい!」とはっきり主張することです。「正社員にしてくれ」「給料を上げてくれ」と。遠慮する必要はありません。これは強く言いたい。

岩瀬 まだ何も身についてない段階で言ってしまって大丈夫なんですか?

杉村何かを要求するということは、それなりの責任が生じますよね。努力もしないといけない。だけど、やっぱり手を上げること、交渉することは大事です。使われっぱなしではいけません。

今僕はテレビの仕事をしていますが、ギャラの値上げ交渉もします。でも、数字が上がらなければ、つまらなければ、それ以上は呼ばれないわけです。はっきりした世界です。

岩瀬今いる場所で「欠かせない存在になれ」ということでしょうか。

杉村 どうせやるなら、そういう存在でありたいですよね。

例えば1年間コンビニでアルバイトしていたら、「僕を店長にしてください」とか「給料をもっと上げてください」と言うべきです。

岩瀬 目の前のことを全力でやること、コツコツ積み上げていくこと。それだけではなく、自らチャンスを作っていく、主張していくことも同時にしたほうがいい。

杉村 言わないとダメです。逆に言えば、言えない人はそこまで自信がないのだと思います。

岩瀬 あるいは、文句が言えるくらいまで、ちゃんと仕事しようよと。

杉村 最初は、例外なく「ダメだ」と断られると思います。それでいいんです。

では現状の自分には何が足りないのか、なぜ正社員にしてもらえないのか。そのことをしっかりと指摘してくれる上司に出会うのも重要だと思います。足りない部分がわかれば、それを補っていけばいいのですから。要求をしないと、相手がそもそも自分に何を求めているのかさえ、わからないこともあるんです。

岩瀬 なるほど、上司からの適切なフィードバックをもらうためにも、主張することが有効なんですね。これは今会社勤めの新入社員もすぐに実践できそうですね。

お話を伺って、杉村さんの印象が変わったように思います。外見が皆が言うほど似ていませんでしたが、仕事の姿勢のようなものは似たものがあると感じました。

杉村 ありがとうございます。どんどん新卒採用の枠も広げてくださいね(笑)。