今年3月にホワイトハウスでカマラ・ハリス米副大統領と昼食を共にすることになっていた米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、それがどういう会になるのか想像もつかなかった。  ダイモン氏は、ハリス氏が経済やビジネスに関して何を政治課題と考えているのか読めずにいた。それまで両者の接点はあまりなかったが、住宅ローン危機のさなかの約10年前、当時カリフォルニア州司法長官だったハリス氏と穏やかならぬやり取りをしたことはあった。  昼食会を終えたダイモン氏は、ハリス氏が合理的で、産官の連携強化に前向きな人物との印象を持った。