「あの団体はいったい何をやっているんだ。こんなことをしている場合じゃないだろう」
霞が関と永田町が「骨太の方針」に向けた各種業界との調整に追われる6月。厚生労働省の薬系技官も国会関係者も、呆れるしかない「異常事態」が日本薬剤師会で起きていた。
7月からの新体制に向けて準備を進めていた日薬が、空中分解しようとしていたのだ。内紛は激化し、わずか3カ月前に選挙戦で選んだはずの次期会長・岩月進氏すら、正式就任させずに引きずりおろそうとする動きに発展。一部の日薬幹部らも「恥ずかしいこと極まりない」と嘆くなか、事態は混迷を極めていた。