「電話は3コール以内に取るのが常識!」休憩時間中であっても電話対応をするよう強要してくる上司に堪忍袋の緒が切れ、言い合いになってしまった相談者。気まずい状況を打開しようと相談した相手は、歯に衣着せぬ物言いで相談者に愛のムチを入れる、ちょっと風変わりな社労士のカタリーナ。相談者に対してカタリーナがしたアドバイスとは……。
藤木(29歳):都内にある学習サービス支援企業で働く事務スタッフ
今林課長(40歳):熱血漢の直属上司
昼休みでも電話があれば対応すべし?
藤木が昼休憩に出ようと席を立ったとき、オフィスに電話が鳴り響いた。あいにく手の空いていそうな社員は、課長の今林を除き、藤木しかいない。
今林 「藤木さん、電話。早く出て!」
藤木は仕方なく電話を取って対応した。受話器を置くやいなや、今林が駆け寄ってきた。
今林 「電話は3コール以内に取るって、常識でしょう?」
藤木 「はい、でも……今は休憩時間ですので」
今林 「お客さんに君の休憩時間なんて関係ないでしょ。うちはサービス業なんだから」
藤木 「お言葉ですが、休憩時間なので休む権利はありますよね?いつもこれでは困ります」
今林 「人手も足りないし、少しくらいは大目に頼むよ。その分、ボーナスで還元するから」
藤木 「そんな……。うちの会社は休憩時間も満足に取らせてもらえないんですか? 今林課長も電話対応してください!」
声を荒げる藤木の姿に、その場にいた他の社員も驚いている様子だった。